古代、日本では子供が生まれると家の前に長い竿を立て、神様が天よりその竿をつたっており、子供を守ると信じていました。
そのうち、他の家より早く神様に目立つようにと、いろいろな色の布を先端につけました。これが五色の吹流しの原型で、今でも神社仏閣で見受けられます。 これを招代(おぎしろ)といいます。 また、中国では鯉が黄河の急流をのぼり、滝を飛翔すると龍に変化し出世すると言い伝えられました。 江戸中期、庶民がわが子の無事成長と出世を願い、鯉のぼりを招代につけ五月の端午の節句に大空に泳がせました。
先日、3年生になったばかりの高校生が当店を訪ねて来ました。 将来ケーキ職人になりたいとのこと。そのため今、何をすべきか、また専門学校に行くべきか、渡仏すべきかなどいろいろ聞きたいし、いろいろ聞いてほしかったとのこと。 企業の一歯車ではなく、自分の存在を示したい。 自分がいなくなっても、昨日と変わりなく今日も明日もなんの変わりもなく動く組織に入っても、自分がむなしいだけだと思います。 働けば働いた分だけ何かがあるという労働のイメージは、自分の中で働くというモチベーションを維持するのに必要なことです。 これからは他人を蹴落としても勝ち残るというパワーが必要な時代だと思います。 将来のビジョンが明確に見えるから、どんなにつらいことでも辛抱できるのです。 新緑の候、人も自然も爽やかな季節となりました。
松本 記