眠り姫

Hanako雑貨屋のマネージャーさんに教えてもらって行って来ました。「赫舎」

今回は、その作品を観ながら松本流陶芸論をひとつ。




私、陶芸に関する知識など、ほとんど持ち合わせておりませんが、以前よりこれは眠り姫を起こすようなものだと考えておりました。

足元に転がる土や石は、地球という陶芸家が、火山という大きな窯で作った作品の痕跡だと。
多くの作品はまだ地中深い展示室の中にありますが、地表に表れたそれは、雨風などのいたずら坊主達によって粉砕され細かくなってしまいました。




一様な顔をして静かに眠る土石たちは、人間の手により様々な生い立ちを「焼きもの」という形で見せてくれるのです。

焼き現れた色は、その土石の辿った歴史なのです。

あくまで人間の都合で見せてもらおうというのですから、素直に眠りから目を覚ましてくれる姫ばかりではありません。




人間は、縄文の時代から現代に至るまで、その眠り姫を探し呼び覚ます努力と情熱を燃やし続け、やがてその個性と出会うよろこびを陶芸という形で表してきたのです。

これは私の陶芸に対する一考察にすぎませんが、足元に転がる眠り姫たちがどんな個性を隠し持っているのか興味あるところです。

松本 記  


アトリエ赫舎

〒319-1222 茨城県日立市久慈町4-21-1
TEL・FAX 0294-54-2522

営業時間 AM10:00〜PM5:00
定休日 火・木・土




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